真夏日

今日はひたすら暑い1日だった。
とはいえ、日中の半分くらい家で昼寝してたけど。
最近どうもダルダルな日記になってきたから、
このあたりで俺の昔から尊敬する親友について紹介したいと思う。


奴と知り合ったのは小6、俺がここに引っ越してきてから。
学区外通学で学校は違うけど、近所だったから
時々公園で遊んだり、雪合戦したりした。
中学は一緒で、特に2年のときすごく仲良くなった。
奴はルックスもいいし、運動神経も抜群、
ファッションセンスもいいし、歌も上手い。
多少性格きついとこもあるけど、学校でも人気があった。
中学の頃から特に英語がずば抜けていて、
スピーチコンテストに出たりしていた。
高校は違ったけど、高校受験では驚くべき力を発揮した。
私立志望だけど、数学がまるでだめだから、全てを英語に注ぐ。
都道府県の公立入試過去問題制覇という、
すごい努力を見せてくれた。
本人いわく、合格した学校の内申基準は下回っており
受かったのは奇跡だったそうだ。
ほぼ最下位で滑りこんだ奴は
最終的には英語に関しては学校トップレベルで卒業することとなる。


今の俺は奴無しにはありえなかったと言っても過言ではない。
高校時代も様々な相談をしたし、遊んだりすることも多かった。
バレー経験もないのに、ふつーに上手くて、
公園でバレーの相手をしてくれたりした。
少なくとも日本にいる間は俺のことを誰よりも理解してくれていた人だ。
そう、奴は去年の夏、アメリカに留学したのだ。
高校時代は特に、俺は奴の頑張りに負けたくないと思っていた。
奴は高校で輝いていた。
実際に見たわけではないけど、毎日ホントに充実した日々を送っていたのだろう。
人として強さを持ち、高校生ながらいろんな世界を見たのかもしれない。
地元にぬくぬくしていた俺にはとうてい勝ち目などなく、
久々に奴と会うと、奴はどんどん大人になっていった。


特筆すべきはさっきから言う英語に対する情熱だろう。
今俺も英語を好きでいられるのは奴のおかげなのだ。
奴は高校のスピーチコンテストでは全国屈指の実力となった。
勉強も遊びも恋愛もホントにうまくいっていた。
あの時受験で違う学校に行っていたらここまで成功しなかっただろう。
そう考えると奴の努力というものに尊敬せずにはいられない。
何でもうまく、華麗にこなしてしまうけど、
でもその裏にはちゃんとした努力がぎっしりつまっているのだ。
「努力は人を裏切らない」みたいなセリフを大学受験中聞いたけど、
まさにその通りだった。
俺が受験にもがいている間、奴も留学のためにTOEFULと必死に戦っていた。
それでも俺のことを影から支えてくれていたし、ここでも良き相談相手だった。
日本の受験については何も知らない、
その分まっすぐな気持ちでいけと背中を押してくれた。
第一志望にはセンターで断念したけど、そのときもずっと
ダメでもチャレンジしなよ、と弱気な俺を励ましつづけてくれた。
ちなみに奴もTOEFULの結果はあまり良くなかったそうだが、
今となっては逆に下のクラスからのスタートとなり良かったと言う。


それにしても、奴に相談すると俺の考えは見透かされた様に言葉を返してくる。
何かを悟っているかのように、奴はいつも正しい事を言った。
強い精神力は俺にはうらやましくてしょうがなかった。
ある試合で自分が不調だったから負けたなどと言えば、
「バレーは6人でするものだ、一人のせいで負けたなんてことはない」なんて、
監督のような言葉でカツを入れてくれた。


こんな頼もしい親友に頼りつづけてきた俺は情けないかもしれない。
去年はアメリカで一人で頑張る奴に、やっぱり負けまいと必死に勉強した。
今、ダルダルの生活になって、あの頃の気持ちを忘れてはいないか。
今一度アメリカで今もがんばっている奴に笑われないくらい、
必死で将来に向かって頑張ることを思い出さなければいけない。
そんな風に思ってこの親友の話を自分を戒める意味で今回書いてみた。
奴は俺の中で理想であり、大好きなんだ!