はかない光

今日は久々に晴れ間がのぞき
とっても暑かった。
そんな晴れた日は…草刈り!(笑)


ってことで、大学のキャンパス内にある林で
オオブタクサを抜いた。
オオブタクサは外来種の植物で
他の植物よりも繁殖力が強く、背丈も大きいので
在来の植物にダメージを与えるといわれている。


本格的にこれらを除去するのは別の機会になるが、
今回はそのお試しということで。
他にもシュロ、ヤツデといった常緑樹でかつ
近年雑木林でどんどん増えている植物なんかも切ってみた。


本来雑木林はコナラを中心に落葉樹で構成されている明るい林だった。
というのも昔は農家がその生活の中で
燃料用に木を切り、下草(ササ)を田畑の肥料として使って
結果的には明るく手入れされた林の状態を保っていた。
そこには天然の森では見られない生き物もたくさん暮らしていた。
しかし現在は生活からかけはなれ、放置された林がほとんどである。
林は放置されると、常緑樹の勢力が強くなり、暗い林になっていく。
下草も伸び続ければ藪となり、人が入れないものになっていく。
落葉樹は成長が早いが光がなくては生きていけないものが多いため、
ゆっくりでも暗い場所で成長できる常緑樹が増えると
落葉樹の子どもは成長できなくなってしまうのだ。


といった背景があり、
キャンパス内で昔のような雑木林に近づけて、
いろんな生き物の暮らせる環境にしたい、ということで
今回は常緑樹を切ったり、外来種を駆除したりしている。


昼間は久々に草刈りをして汗を流した後、
夕方からは黒川という川崎最後の里山といわれる場所で
ホタルの下見に行った。
下見というくらいだから、来週には本番があって
実はtakeがホタルガイドをつとめて、他の学生を案内することになっている。
ガイドとは言っても肝心なとこは全部他人任せなんだろうけど。


で、下見の結果は…ゲンジボタル3頭が見られた。
最近は瀬谷のボランティア活動でホタル放流をしたり、
ホタルを守る会の会長さんの話を聞いたりと
なんだか馴染み深いと思っていたけど、
実物を見るのは2年ぶりだし、2年前もちゃんと見たかは微妙だし…


ってことは、実は15年ぶりとかかもしれない。
小学校の頃、大池公園のホタル観察の下敷きをよく学校に持って行ってたから、
きっとそのころは連れて行ってもらってたんだろな。
でも、もう覚えてないんだから、今回がホタルをじっくり見たのは本当に久々なんだな。


最後の1頭は手の届くところで光ってくれたから、
そのはかない光にうっとり。
ホタルは光る時間もだいたい決まっていて
その終わりの頃、だんだん光らなくなっていくのも実感した。


「今日はこれで閉店だよ〜」


と、店内に「ホタルの光」の音楽が流れているような、そんな感じだ。
(あ〜だからホタルの光は閉店ソングなのかな、
mihimaruの「帰ろう歌」とかでもよさそうなのに。。。)


ただ残念なのは、全体的に飛ぶ数が減っているのはほぼ間違いないというところ。
今年は例年より気温が上がらなかったこともあって遅いのではないかと思うのだが、
それでも少ないようで。
長いスパンでみると、近年はホタルの発生は年々早くなっており、
本当かはわからないが、ここにも温暖化の波が来ているという。
(個人的には温暖化よりもヒートアイランド現象の方が顕著だと思うのだが)
おじさん方は、ホタルと温暖化は意外とすんなり実感されるようで、
「温暖化対策をしよう」なんてことよりも
「ホタルのために温暖化を止めよう」の方が効果的なのかも知れないね。


まぁ考えることはいろいろあるけど
また来週ホタルについては報告できるでしょう。