運び屋take
今月は主に田尻で過ごしている。
今、田尻は1年で最も慌ただしい時期を迎えているのである。
稲作農家は稲刈りが終わると一段落である。
厳密には稲刈り後は脱穀、籾すり、袋詰めとなって、
あとは米を集めてもらうと終了となる。
きっと米を見送るときは我が子の巣立ちのような寂しい気持ちもあるかも知れない。
僕がお手伝いに行く雁音農産は、契約する農家さんの家をまわって、そのお米を集める。
各農家の倉庫では劣化してしまうので、少しでも早く会社の倉庫に持って行って
低温保管する必要があるからである。
一方では新米の出荷やお米の検査等、同時に多くの仕事が最盛期をむかえるため、
とにかく大忙し!
朝は5時台から、夜は11時におよぶこともしばしば。
そこで、僕も今までさんざんお世話になった分、少しでも役に立てればという思いで
ヒマさえあれば田尻に行っていたわけである。
米運びは1袋30kgもある米袋を担いで、トラックにせっせと乗せていく作業である。
去年は初めて持つ米袋が全く持ち上がらなかったことをよく覚えている。
それから少しは進歩があったようななかったような?
なかなかにきつい作業であるが、一服しながら農家さんとお話したり、
社員さんと一緒にトラックでドライブ(?)しながら話すのは楽しい。
運転したこともないトラックを少し動かしてみたり、
フォークリフトに乗ってみたり(軽く事故ったが…)
まぁ一日が終わる頃にはクタクタになっているけど、
「働いたぜー!」って気分も爽快である。
そして、うれしいことに稲刈り体験もさせてもらえた。
コンバインという超高級車を運転させてもらったり、
バインダーという小型の稲刈り機を使わせてもらって棒がけをしたり。
棒がけというのは刈りとった稲を天日で乾燥させるために、
田んぼに棒をさして稲を積み上げるものである。
この棒がけされた田んぼの風景というのは本当にかわいらしくて美しい。
たくさんの先人の知恵がぎっしり詰まった方法だ。
ただ水分調整、品質の均等化、大量生産、作業の効率化といった流れで
火力で乾燥させるのが当たり前となっていったため、
こうした風景もどんどん少なくなっているのだろう。
しかしこういう伝統を感じる田んぼこそがヒューマンスケールそのものなんだな、きっと。
ところで、田尻から帰ってくると我が家のビオトープはすっかり水が減っていたが、
何と!
モツゴくん2匹の生存を確認!!!!♪
夏の間全然姿を見せないから心配していたんだけど、良かった!本当に良かった!!
でも、残念、繁殖は無理なのかなぁ。。。